財団 概要

名称
一般財団法人 日本刀剣博物技術研究財団
所在地
〒567-0032
大阪府茨木市西駅前町5-10
(訪問、お問い合わせはご遠慮ください。)
設立
2015年

沿革

2015年2月
一般財団法人 日本刀剣博物技術研究財団 設立

当財団は、企業内にあった研究所が分離独立して設立された組織です。
そのため、実質的活動年数は長く30年以上にわたります。
この間の研究実績の一部をご紹介します。

1.

刀剣の年代測定
従来±200年ほどの誤差があったものを、世代を特定できるレベルにまで向上させ、無銘刀の鑑定も明確になる。

2.

刀剣の茎の年代測定及び成分測定
刀の年代と共に錆の成分が判明するため、後に錆を付けるといった偽物、後銘の鑑定に威力を発揮。
現代刀による偽物や無論新刀による古刀偽物等は一目瞭然に判定できる。

3.

刀剣の錆を除去する多種多様な技術
重要文化財クラスの、勝手に研いではならない物の手入れもできる。
錆を油性物質に溶かす技術は特に有用。

4.

刀剣の錆を発生させない、あるいは進まないようにする技術防錆処理剤。
30年間手入れをしなくても錆びない、油焼けもしない刀剣のお手入れ油の開発に成功。
50年間タイプも試作完了。
特殊装置により塗布するため素人が使うことができません。
このため、現在は特に専門知識を持たない初心者の方でも使いやすいオイルの開発に着手。

5.

刀剣油の欠点、蒸発を抑制し長期油膜を保持する油を開発

6.

できてしまった「ヒケ」などを目立たなくする処理技術

7.

古研ぎや下手な研ぎで冴えなくなった刀剣の再生技術

8.

曇った刀剣を蘇らせる技術

9.

新刃物鋼や合金の開発
日用品への活用も可能

10.

刀身にヒケが付きにくい潤滑保護油の開発

など枚挙に暇がない

刀剣を次世代以降まで保存し、伝承していくためには新しい技術を必要としています。

日本刀が置かれている環境も化粧品スプレーやマンションの気密性による湿気、壁紙や建材から出るホルマリン、酢酸、溶剤等のガスなど新たな問題が発生しています。これらについての問題は書籍「日本刀の教科書」渡邉妙子・住麻紀著に友情寄稿したものが掲載されておりますので、参考にしてください。

尚、書籍「日本刀の教科書」は、初心者にも分かりやすくお奨めできますので、合わせてご紹介いたします。

当財団の定款(「目的」「業務」抜粋)

(目的)

第3条
この法人は、有形、無形の日本文化の保護、伝承、及びそれらに係る技術研究に関する事業を行い、日本国の伝統文化に寄与することを目的とする。

(事業)

第4条
この法人は前条の目的を達成するため、次の事業を行う。

1.

美術品、博物対象物の科学的分析及び分析結果の活用

2.

美術品、博物対象物の保存技術等の研究開発と普及

3.

日本刀剣及び日本刀にまつわる日本文化の保護と伝承

4.

日本国内外における日本刀剣、刀装具、甲冑等及び関連する物品等の展示、製作、販売、出版、広報、教育

5.

上記各号において貢献のあった者への表彰

6.

美術館、博物館等の運営

7.

第1号研究分析結果報告書等の発行

8.

保存技術に関与する物品の販売

9.

その他この法人の目的を達成するために必要な事業

最高顧問
高村正彦(こうむら まさひこ)
自由民主党憲法改正推進本部 最高顧問

1942生まれ。政治家。
1968年弁護士登録。
1980年衆議院議員に初当選(当選12回、自由民主党)。
大蔵政務次官などをへて、国務大臣・経済企画庁長官、外務大臣、法務大臣、防衛大臣などを歴任。
2018年春の叙勲で旭日大綬章を受章。自由民主党憲法改正推進本部の最高顧問に就任。
前自由民主党副総裁
日本美術刀剣保存協会名誉顧問
顧問
上杉光弘(うえすぎ みつひろ)

1942年生まれ。
自由民主党所属の政治家。
衆議院議員(1期)、参議院議員(3期)、宮崎県議会議員(2期)当選。
大蔵政務次官、自治大臣、国家公安委員会委員長、内閣官房副長官など要職を歴任した。
2016年春の叙勲で旭日大綬章を受章。
日本美術刀剣保存協会名誉顧問
顧問
渡邉妙子(わたなべ たえこ)
財団法人佐野美術館(静岡県三島市)理事長

1937年生まれ。2000年に財団法人佐野美術館館長に就任し、2019年 同美術館理事長に就任。
静岡大学教育学部非常勤講師、慶應義塾大学文学部非常勤講師、静岡県文化財審議委員会委員、沼津市教育委員を歴任。
全国美術館会議理事、日本博物館協会理事、日本美術刀剣保存協会評議員。
文部大臣表彰、静岡県博物館表彰、静岡県文化奨励賞、静岡県知事表彰など受賞。
刀剣の第一人者にして元祖刀剣女子。
日本美術刀剣保存協会評議員